入庫の際お客様立会いの下、車輌の損傷状態を見て、
どこまでダメージを受けているか確認し、お客様のご要望を
お伺いしながら修理作業を確認します。

※当社ではお客様のニーズにあった修理をするように、
最大限努力します!!


※損傷箇所 左クオーター(Rフェンダー)
実際のお車のダメージをお客様のご要望に合わせ、2〜3通りの見積もりを作成し、
お客様にお選びいただきます。
(見積もりは脱着工賃、交換工賃、板金工賃、塗装工賃、部品代の合計を出します)
※当社では最善の修理アドバイスをいたします。

〜見積もり内容説明〜
このお車は左クオーター(Rフェンダー)を修理するのですが、
通常では90,000円くらいの見積もりが出ますがお客様のご要望に合わせ
再利用できる部品は再利用し、ガラス脱着なども行わず
マスキングで作業するため50,000円の見積もりになります。

作業を行うために、ドアを分解し、バンパーをはずしたりします。

ドアの分解ではまず、内張りをはずします。ネジをはずし、スイッチ類をはずします。
内張りはクリップもついているので、専用工具を用いてはずします。
専用工具がないとクリップが壊れたり、内張りが壊れたりします。内張りをはずすと、
雨漏り防止のビニールが張ってありますので、ビニールが破れない様にはがします。
作業の際必要であれば、バンパーもはずします。
※当社ではできる限り分解し仕上がりの向上を優先します。
板金は大きく分けてハンマリング(たたき出し)、スタット板金(溶接引き出し)に
分かれます。ハンマリングは損傷面の裏側に手が入る場合行います。
ハンマリングはボディーライン、鉄板の伸びに気をつけ荒出し、
ライン形成を行っていきます。この技術がなければ板金パテを
大量に使用してしまう事になります。板金パテを大量に使用すると時間の短縮には
なりますが、仕上がりが悪くなります。(パテは乾燥不十分で時間が経過すると、
伸縮し波が出たり、塗装面の割れの原因になります。)

※当社では鉄板を伸ばさず、板金パテの使用量を減らすため
時間をかけて丁寧にハンマリングします。


板金がうまい
=ハンマリングでボディーラインが形成されていて、
板金パテの使用量が少ないということになります。

スタッド板金とは、スタッド溶接機を用いて行います。
これは、損傷箇所の裏面に手が入らない場合に行います。
作業手順はまず、損傷面の塗装をはがします。
損傷箇所にスタッドの先端を瞬間溶接し、スライディングハンマーで引っ張り出します。
スタッド板金の場合1回で出そうとするのではなく、均等な高さを作る様に
引き出して行きます。ハンマリングと同様板金パテの使用量を減らすため、
板金の段階で最大限にボディーラインを形成します。
ボディ形成が終了したら、溶接痕をサンダーで削り消します。
ボディの板金が終了したら、板金パテをつけます。
この時板金パテの使用量が少量でもボディに密着する様に
水分、油分には十分注意し乾燥させ、脱脂します。
合わせて板金時の小さな傷や、溶接痕の後、板金箇所と塗膜の切れ目を
ならす為にペーパー等でならします。板金パテは季節や温度に合わせて、
パテの番数と硬化剤の量を調整します。
パテを変えないと巣穴(パテの中に空気が入って、プツプツ穴ができる。)や、
密着が悪くなる原因になります。パテ付けが終わったら、
赤外線ヒーターで作業箇所を熱します。
熱を加える事により、パテ痩せを防ぐことができます。

※当社では、時間がかかりますがどんなに暑い夏場でも
赤外線ヒーターを使用し熱を加えパテ痩せを最大限に防ぎます。


熱を加えたら巣穴がないか確認し、パテを研ぎます。
肉眼では見づらい小さなパテ傷もここですべて研ぎ消します。
■板金パテが研ぎ終わったら、サフェーサーを入れる作業をします。
サフェーサーを入れる部分を足付けしていきます。作業としては800番位の
ペーパーで研ぎ、更にウォッシュコンパウンドを使いサフェーサーの
密着しやすい下地を作ります。ここでも板金パテ同様水分、
油分には十分に注意します。ウォッシュコンパウンドを使用したため、
損傷箇所をもう一度赤外線ヒーターで加熱し水分を完全に飛ばします。
次にマスキングをします。マスキングもただ張るのではなく
サフェーサーとの継ぎ目(段差)が出ないように気をつけます。

※当社では2液と言うサフェーサーを使用しております。他に1液と言う
サフェーサーがありますが、トータル的に見ると2液のほうの仕上がりがいいです。


■サフェーサーを入れたらもう一度赤外線ヒーターで加熱し十分に乾燥させます。
乾燥したら巣穴、ペーパー目がないかチェックします。
チェックしたら拾いパテと言われるパテで、肉眼では見えない巣穴やペーパー目を
埋めます。ここでまた赤外線ヒーターで完全に乾燥させます。
完全に乾燥したらサフェーサーを研ぎます。
サフェーサーを研ぐのは、800番〜1000番の耐水ペーパーで引っかき傷などが
つかないように注意し行います。これで、サフェーサー作業が終了です。
その他では、塗装前にシーリングが必要であればシーリングを行います。
シーリングも完全に乾燥しないと塗装面の浮きの原因になるので、
最低でも塗装作業施工の前日には終了させ、一晩かけて乾燥させます。
塗装作業はまず、調色(色あわせ)を行います。
色は車輌のカラー番号を確認し塗料メーカーの配合データーを基に調色します。
メーカーからの配合データー通りに調色しても現車と比べたときに
色が合わないケースが高いため(他の修理工場で一度修理しているなど)、
実際の減車と比べ、太陽が当たっているとき、日陰のとき、室内(工場内)の時など、
すべての場合で確認し微調整をしながら調色していきます。
この作業は経験がとても必要になる作業です。

調色が終わったら、サフェーサーの後を再度確認し、脱脂します。
その後に静電気除去ウエスで拭き上げ静電気を除去します。
次にタッククロスと言う粘着力のあるウエスで塗装面のホコリやゴミを取ります。
これで塗装下地処理の完了です。

次に塗装作業に入ります。調色した色をガンで吹きます。
このとき塗膜の種類によって作業工程が若干変わります。塗装の仕方としては、
1回塗るごとに時間を空け、色があっているか確認しながら塗って行きます。
メタリック、2コートパール、3コートパール塗膜の場合、塗装後にクリアを塗ります。
クリア塗装は、1回塗って時間を空けムラができていないか確認し
2回目で仕上げます。2回目のクリア塗装が終わったら、
ブースの中で加熱し乾燥させます。
分解部分ではずした部品を確認し、部品を組みつけて行きます。
組み付けは分解の手順とまったく逆の順序で組みつけて行きます。
すべての部品が組み付け終わったら
ライト類、パワーウィンド類、スイッチ類、ドアの開閉等を点検します。
塗装後一晩空けてから、外装洗車をして塗装面を点検します。
当社工場長が確認しOKであれば内装洗車をして
お客様にお渡しできる状態にします。

以上で作業工程の説明は終わりです。まだまだ書ききれない注意点等が
ありますが、できる限り簡単にご説明しました。
もっと詳しいことをお知りになりたければご連絡いただければお答えします。